◆ | 見上げれば、月 | ◆ | |||||||||||||||||||||||
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月は、見上げれば、そこにあるものです。 だから、月なのです。 空に浮かぶ月を見て 「 おぉ、太陽系第三惑星の自然衛星だ 」 と言い放つ人はいないと思います。 しかしそんな野暮な名称も、月なのです。 ここでは、月に関する基本的なことを紹介したいと思います。 あくまでも基本ですが、知らないよりは知っている方が、より月を好きになれると思います。 |
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@ | 月は、何色で輝くのか。 月は、蒼い。 いきなり結論じみてるが、総じてそのようにされている。 しかし、月を撮影した写真を見る限り「蒼」ではない。 それは「プラチナ」か「灰色」か、総じて「銀色」と言えばよいのであろうか。 「蒼の月」は文学や歌の中で多く見られる。 「蒼」には「憂い」や「悲しみ」、また「まどろみ」や「妖しさ」を伝える香りがある。 そして、「銀」については「錬金術」が絡んでいる。 「金=太陽・銀=月・銅=金星・鉛=土星・鉄=火星・・・・・・・」のように古くから惑星に同定されていた。 また、ときには「赤い月」がある。 これは、自然現象なのか、妄想なのか、月が赤く見えるときもある。 そして、月食時には「赤銅色」になる。 彼の「宮沢賢治」もこう読んでいる。 星もなく赤き弦月ただひとり 空を落ちゆくは只ごとならず |
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月は、どのような形をしているか。 聞く意味もなく、月は丸い。 しかし、なぜ丸いのか。 例えば、火星に見る衛星は「洋なし」のように歪である。 つまり、衛星が丸いのではなく、月が丸いのである。 洋なし型の月を想像してみて欲しい。 それでも、月に憑かれるであろうか。 彼の「芭蕉」もこう読んでいる。 あの中に 蒔絵書きたし 宿の月 「芭蕉」は、月を蒔絵を書く「盃」に見立てたとされる。 やはり「丸」でなければならない。 そもそも、液体も固体も重力によって球状になる。 それは、宇宙空間でも同じで、月の半径・質量が球状になるのに必要最低数値とされる。 つまり、月は微妙なバランスで球状を保っているのだ。 もしあと少し月が小さかったなら、洋なし型の月を拝むことになったであろう。 もしかしたら、お月見の団子までもが、洋なし型になっていた可能性もある。 これでは情緒が無いのではないだろか。 |
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