月に憑かれし者

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欧米において「月は精神的」で、日本において「月は心情的」と松岡正剛氏が書いていた。
「なるほど」と納得できる言葉である。

そこで「心情」を語ることは「力不足」にて出来かねるので「欧米系」に走ったともいえる。
だからといって「精神」が解かる筈もないのだが。

しかし、そこにみる「実在・架空の者たち」は、極めて魅力的であり、
彼らもやはり「月に憑かれし者たち」なのであろう。

月に映る吸血鬼
月に踊る魔女
月に酔う人狼
月に憑かれし者



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月は、原始的時代から、万物の豊穣の源とされてきた。
月の光は、穀物の豊作や家畜の多産または、人間の出産において欠くことの出来ないものとされてきた。
子供を欲する女性は、月光の下で眠り、月が満ちるかのごとく、腹が膨らんでいくのを待ったとされる。
つまり、月光により、妊娠すると信じられていたのである。
故に、種族存続の意味をもち、欠く事の出来ぬ月なのである。

元来サバトは、生活の安定を祝い願う集会であったと思われる。
そして、月が支配する夜に行われる。
それは、豊穣を司る月に対する感謝の表われかとも思われる。
ならば、跨り踊るのは、感謝の体現であるのかもしれない。

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月を司る神には時として「ツノ」がある。
それは、三日月によって現わせられる。
三日月は、「ツノ」の形に他ならない。
有角神の姿は、月に現わせられるのである。
つまり、魔女は月を崇めてきたということなのかも知れない。

それを裏付けるかの如く、「女神ディアナ」がいる。
「女神ディアナ」は、魔女の女王とされている。
そして、「女神ディアナ」は、月の女神でもある。

魔女と月は、関わりを持っている。

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古来より伝わる魔術には、血が欠かせない。
月が支配する血には、それが所有する、また付与する、奇跡的なチカラがあるとされている。
故に、「崇められ」「恐れられ」てきた。
しかし、それが後に、不浄のものとされることになる。
それは、魔術的チカラの否定に他ならない。
特に、チカラの強い経血が忌み嫌われた。
その為、歴史の中で女性が、虐げられてきた。

例えば、月経中の女性が、ナイフに触ると切れなくなり、鉄は錆、鏡は曇ると信じられてきた。
その理不尽さのために、当時の多くの女性が、旧信仰へ向いたのかもしれない。
ならば、「witch」に女性が多いのも肯けるのではなかろうか。

魔女は、月を選び共に生きる。

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