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小柄で華奢な妖精は、魔女のイメージと大きくかけ離れているが、この「妖精」のイメージはシェイクスピアの「真夏の夜の夢」から定着した。 その前までは、シェイクスピアでも普通の人間に服装を着せた姿で描いている。つまり「妖精」は人間と同じ姿をしていたのである。 すると、妖精は実在していたのであろうか。 伝承について想起するとき、誰もが原因について考える。原因の無い伝承は存在しないのである。 その原因には大きく分けて2つの型がある。 1つは、実在した事柄を伝えるもの。そしてもう1つは事柄は起こったが、原因が理解不能のため、辻褄合わせによって創られ伝えられたものである。 どちらにも共通しているのは、事柄が必ず起こっているということであり、どちらに当てはまるか考えるのは、伝承を読み解く上でかなり重要なことである。 それでは、妖精はどちらに分類されるのか。 妖精の起源は、4つある。
これらの理由は、明らかにキリスト教側に立っている。 3.は、何処の国にもある「精霊」と同じあり、4.は、妖精は人間であったとしている。 この4つの内、どの説を信じるべきなのか。 現代の研究者の大半が、4.を支持している。なぜならば、16世紀頃まで妖精の目撃談が絶えなかったからである。これは「妖精」が実在していた証拠ではないだろうか。しかし、実のところは定かではない。 これらの目撃談は概ね下記の通りである。 「彼らは通常より小柄であり、森の中に住む。そして工芸・創作に長けていて呪術も使う。しかしそれ以外は私たち人間とさして変わらない」 多少小柄ではあるが、人間だといっており、これは「ネアンデルタール人」の謎と同じように身体の変化の過程で枝別れしたままの人間と考えられないだろうか。 インドに同じような話しがある。その民族は周りの民族から恐れられ、容姿は先の述べたものと同じ「小柄」であり「森の中」で暮らしていた。そして現在では「妖術」と呼ばれているものを使用したとされている。 これが事実ならば、妖精とはヨーロッパに限った存在ではない。そして、これらの民族は開拓によって住処を追われ、次第に他民族と交わるようになった。 そしてその内に他の民族と区別が付かなくなったのであろう。 これらの民族が、旧信仰を守り続けていたとしても、さして不思議はないであろう。 貴方は、この人達を「魔女」と呼ぶのであろうか。 |
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