サタンなるものは、摩訶不思議な、理解不能な存在としか云えない。

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ゾロアスターという名を聞いたことがあるだろうか。

彼曰く

善と悪は世界で闘争を続ける同格のチカラである。
そして善と悪は交互にこの世を支配する。

つまり、前の世が善ならば、今の世が悪であり、次は善という具合に交代制で支配するとしている。そして最後に激しい戦いが行われ「 最後の審判 」の日に救世主が現れ、最終的に善が勝利するともしている。

つまり２元説（元説の項参照）を提唱している。
また逆にこれを１元説で提唱する説もあるが、この話しは元々２元説に基づいて創られているのであろう。その方が理解し易い。

ゾロアスターは、悪を現わす語として 「アフリマン−afriman（敵対者）」という語を用いた。

そしてベブライ人達は、この「 敵対者 」という言葉だけ（この言葉の表す２元性は無視された）を自国語に、また宗教に取り込み、それがヘブライ語の「 シャタン−shatan 」へ変わった。
ここで２元性が無視されたのは、ヘブライ人達が１元説を指示していたからである。

数世紀後キリスト教の成立によって悪者を創造する（キリスト教と悪魔参照）にあたり、その悪者の名前をヘブライ語の「 シャタン 」から取り、「 サタン 」へと変化した。と云われている。