Witches
contents
Introduction
    「魔女」とされる人々が信仰していたものは何であったのか。
    それは「悪魔」であったのか?「神」であったのか。
    自称ならば「悪魔」を、他称ならば「神」を信仰している。では、その信仰はどのようなものなのであろうか。

    この「他称魔女」の信仰について述べている書籍は少ない。しかし、魔女についての書籍はご存知の通り、かなりの数を有する。そして、その殆どが「キリスト教」側から観た魔女であり、魔女の立場に立った物は皆無に等しい。それは、それで、当然である。なぜならば、「魔女」は「キリスト教」にしか付随しないからであり、故に残存する魔女に関する文献は「キリスト教徒」が書き記したものと断定できるであろう。
    実は、「魔女」と言う言葉を用いた時点で、既に「キリスト教側」に立っているというを想起する必要があるのである。



    Short
魔女の存在
魔女の信仰
魔女の集会
魔女の判決
魔女と悪魔
魔女と妖精
魔女の浮遊
魔女の魔術
最後に
[ Devil&Witch TOP ] [ 悪 魔 ] 
Short

人類最初の信仰を記録したといわれているのは、石器時代の洞窟などに残る壁画である。
ここに描かれている神らしき、司祭らしきものは、おおむね動物の姿をしており、あるいは動物の姿を借りた人間であった。そして更に共通して、それら全てが、角を持つ動物である。

これは俗に「有角神」と呼ばれている。

当初は枝角が、つまり雄鹿などの角が一般的であった。そして一時期、表舞台から姿を消すが、実際は、青銅器・鉄器時代を過ぎても、有角神は続いて信仰されてきた。

エジプトの最高神「アモン」をご存知であろうか。
雄羊の湾曲した角を付け、人間の形で描かれていることが多い神である。そして、この時代の女神は、水牛の角を付け、ありふれた神は、捻れた水平の角を付けていた。
いつしか、角の数が多いほど神の位が上だとされ、角は、神聖の象徴であり、権力の象徴でもあるとされた。

また、祭事などを仕切るものは、その神性さを高めるため動物の仮面を被り、動物の装いをした。
特にその装いで注目されるのは、牛の尾などを腰に巻いたことである。

角と尾から想起できるのは、悪魔である。

中世に描かれた「悪魔」の象徴は、角と尾に他ならない。
何故「悪魔の項」でこのことを紹介しなかった理由は、これはまぎれも無く「神」だからである。

当然これらの神を信仰していた者もいるし、キリスト教を受け入れず、これらの神を信仰し続けた者もいる。

これらの人達を「魔女」と云うのであれば「魔女」であろう。

貴方は、この人達を魔女だといえるであろうか。

【 Regular 】