魔術についてどのような見解をお持ちであろうか。

それは、「魔術 magic」なのか、「妖術 witchcraft」なのか、または「呪術 sorcery」なのであろうか。

それとも、「黒魔術」や「白魔術」と明確に別けられるのであろうか。

どこからが「魔術」で、どこからが「宗教」なのであろうか。

ならば「神の奇跡」は、なに当たるのであろうか。

グリムの言葉を借りるとするならば、「奇跡は神のもの、魔術は悪魔のもの」となる。

しかし、実際に起こり得る現象に大差を感じることはないであろう。

ただ属する宗教が違うだけなのだから。





魔 術	呪 術	妖 術
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妖術（ウィッチ・クラフト）は、魔女術と訳されることがあるように、魔女が使用した術を指している。
多くの書籍では、妖術は全て邪悪なる業されているが、これにも現代では、厳密な定義がない。

「魔女が使う業は全て妖術である」、このように理解した方が解り易いであろう。

つまり、魔女が使えば、呪術も妖術になる。
それでは、「妖術＝呪術」が成り立つのか。
これは、妖術側から観れば成り立ち、呪術側から観れば成り立たないになる。
「呪術の項」で紹介したように呪術は、善の場合もありえるからである。
それでも魔女が使えば、妖術なのである。

そもそも妖術は、「悪霊の助力を借りて成り立つ」とされ、この成り立ちは呪術と同じである。しかし、役割に善が含まれない。
ここでいう善とは、キリスト教の善でしかないのだが。

妖術とは、呪術を言い換えただけのものである可能性は高い。