中世の初期において死の観念には2通りの考え方がみられる。 「通常死」と「異常死」である。 通常死は、自然死とした方が良いかもしれない。 つまり病死にしろ、老衰死にしろ、寿命を全うした死に方である。 異常死は、戦慄すべき死とでもなるのであろう。 これは、毒殺や魔術による死などの殺人と考えればよい。これらの内、戦慄すべき死が理解不能な、辻褄合わせを余儀なくされたものであった。 そこでオオカミがあてはめられたのは、先述に関するところである。 これを当初の「werewolf」と考える。